こぼれ話あれこれ

1 土橋の「正一位のお稲荷さん」
 土橋を西に渡り,少し上の土堤の下にある赤い鳥居の小さな神社である。
 このお稲荷さんはかつてここにあった「裁縫学校」を起こされた人のお祖父さんが建立されたものであった。この学校は,当時はユニークなもので地元はもちろん,遠く赤穂の方からも入学され,寄宿舎もあり,多いときは数十人もの生徒が学んでいたようである。学校が閉校され,その後のお稲荷さんはお参りする人もなく荒れるにまかせていたが,この状況を憂慮した地元のUさんが自費で修理をし,今日も一人でお守りされている。
 この神社は,かつては商売繁盛,家内安全の神社としてあがめられ大変にぎわっていたようだが,近年はお参りする人もほとんどない。